2007年 08月 19日
で、「グルメブロガー」に思うこと。 |
最近レストランを予約する機会があったので、ネットで色々見てたんだが、
自称「グルメブロガー」が気に障った。
店名で検索してるにも関わらず、ブログの方が先に引っかかることが多い。
ここ3年くらいの変化じゃないかな、と思う。
僕もブログでご飯屋やショッピング施設の批評をよく書いてるだけに、
あんまり批判するのもどうかな、とは思うんやけど、やってみる。
==
1. 写真撮り過ぎ。
そもそもグルメブロガーの意図がわからん。
ブログに載せるため、では料理を作ってくれた人に失礼だと思う。
とにかく食え。食ってから物を言え。
あと「金払ってるんやから写真ぐらいええやろ」というのもおかしい。
一言「写真撮っていいですか?」と聞くのが礼儀じゃないかね。
大抵の店は「いいですよ」。
ちょっとうるさい店だと「ごめんなさい、うちはお断りしてるんです」。
これは諦めるしかない。そういう方針なんやから従え。
「何に使うんですか?」と聞かれたら正直に「ブログに載せたい」って言う。
最近いろいろ問題があるらしく「ブログはダメ」っていう店も多いらしいが。
「記念に」って言ってコソッとブログに掲載、は論外。
その当たり前の承諾を得ないで写真を撮るのは良くない。
2. 基本的に「グルメブログ」の情報のほとんどが無意味。
ネットで情報収集する人たちが知りたいのは、
その店のオフィシャルサイトで明らかになっていない情報。
その情報を発信しないのならば、限られたスペースを使う価値がない。
(ネットの容量は無限だと勘違いしてるのだと思うが)
「とっても雰囲気が良くて美味しかったです。また来たい」
「味はあまり好みじゃないなぁ…楽しみにしてただけに残念」
この情報、本当にWeb上で公開する必要があるのか?
例えば、量は多いか少ないか、店の雰囲気や客層はどんな感じか、
サービス料金は支払うのか、店員の応対は良いか、etc…。
少なくとも、これぐらいは提供すべし。
3. 批判の根拠がはっきりしない。
「グルメブログ」を見てると、批判しかしてない人をよく見る。
その根拠が不明瞭なんだな、大体が。
味が良くないなら、どの料理の何がダメだったのか。
雰囲気が良くないなら、どういう点が気に食わなかったのか。
応対が良くないなら、どういうシチュエーションでそれが起こったのか。
しっかり書いて欲しい。
4. そのシチュエーションは独特ではないのですか?
僕が山神山人を不味いと言おうが、好きな人はたくさんいる。
麺哲を旨いと言おうが、もう行かない、という人もたくさんいる。
味が良くないというのは、人の好みによる。
ただ、雰囲気が良くない、店員の応対が良くないというのは、
シチュエーションによってかなり左右されるもんじゃないかなと思う。
今回レストランを探してて、あるブログに書いてあった事例。
「ホテルのレストランの話。
店に入ると、サラリーマン風の団体がワインを大量に飲んでいる。
話し声がうるさい。すごく不愉快だった。もうこの店には来ない。
こういう事態が起こったのは、レストランが値段を下げたからだ。
値段を下げなければお客が集まらないと考えるのは分かる。
でも、値段を下げることでこういった団体まで店に入れてしまい、
結果として上客を逃してしまう。悪循環だ。」
…という内容。
これって、話が飛躍し過ぎてる上、稀有なシチュエーションだと思う。
ホテルのレストランで酔っ払いの団体を見ることって、そんなに多いか?
さらに、酔っ払いを注意しなかったその日の従業員教育が問題であり、
値段を下げる下げないの問題はここでは関係ない。
そして何より「もうこの店には来ない」が幼稚な飛躍。
不満な点があれば、店側に伝えて改善させるのが客の務めでもある、
と僕は思う。
店側の意見を聞かないのはどうだろう。
「仕方ないでしょ、飲んでるんだから」と返答するか。
それとも「ごめんなさい、気分を害してるとは思いませんでした」か。
それを聞かずに「もう行かない!」は、幼稚だ。
他にもいくつか例を挙げてみる。
「ずっと気になってたカフェに行った。
ブログでも度々紹介されてて、すごくお洒落なお店。
でも、忙しい時間だからとは言え、注文を取りに来るまで10分。
ケーキと紅茶が出てくるまで20分。
お待たせしました、の一言だけ。気分が悪い。もう行かない」
→ 紅茶が出てくるまで20分は常識的に考えておかしい。
遅いなと思ったら「ちょっと遅くないですか?」の一言。
「店内はガラガラで、奥に一組しかいないのに、その隣の席に案内された。
隣の席とのスペースはちょっとしかない。
マニュアルにあるのかもしれないが、不愉快だ」
→ 予約席だとかの理由がなければおかしい。
席を移りたいなら「あちらの席に移っていいですか?」の一言。
「ブログに載せようと写真を撮ろうとしたらダメだと言われた。
タダで宣伝になるのに!感じ悪い」
→ 店に入ったら、その店のルールに従うのが大人。
タダで宣伝になろうがなるまいが、写真はお断り。
目の前で言えないから、ブログで批判ですか?
キモオタ乙、って2ちゃんねらーが言いたくなる気持ちがよーく分かる。
全部「目の前で言えよ」っていうことばかり。
店内が混雑してるのに「なによ、この店!もう帰るわ!プンプン!」
ってやられると周りの客にも店にもかなり迷惑やけど、
ちょっと店員呼び止めて注意するくらい、誰でもできる。
むしろ、やれ。
==
結局はブロガーのモラルの問題じゃないかと。
匿名で批判するのはかなり卑怯な手だと思う。
不利益を被るのは店側だけ。
美味しいならまた行けばいいし、ブログで褒めればいい。
不味かったなら、わざわざ書かなくてもいいじゃないか。
書くことで、他者に与えるデメリットを上回るメリットがあるならば、
どこが気に入らないかをはっきりさせて書こう。
そして、それが誰にでも起こりうることなのかどうかを。
一部のグルメブロガー達は、激しく勘違いをしていると思う。
「私がお勧めしたからこの店は流行ってる」とか
「私がこの店に客を呼び寄せてる」という考え。
ちょっとアクセス数の多いブログやサイトの管理者が陥りがちだと思う。
(そういえば「夏爐」でも似たような事件がありましたね)
ブロガーはジャーナリストではないし、ライターでもない。
Webとは、不特定多数の人に有益な情報を提供し、享受する場所。
自ら「グルメブログ」と称していて、Google検索で
バンバン引っかかってしまうようなとこなら尚更、
「有益な」情報を提供する責任があることを忘れてはいけない。
付け加えておくが、Web上にレストランの情報が増えることは、
個人的にはいい傾向だと思う。
オフィシャルの情報を鵜呑みにしてしまわずに済むからだ。
でも、僕が問題に思うのは現状が「不特定多数に有益」ではないことだ。
・相反する意見が同じ店舗について述べられている
・どちらも根拠が明らかでない
・情報が古過ぎる
・個人の主観のみで書かれている
これはWeb上では「ゴミ」以外の何でもないと思う。
検索結果に、期待していないものが引っかかる。ゴミだらけ。
訳のわからない「グルメブロガー」が異常発生したのは、
「口コミ」という井戸端会議の延長を取り上げ過ぎた企業と、
それを過信し過ぎた市民にも責任があるだろう。
でも、ここまで増えてしまったからにはどうしようもない。
もうちょっとWeb2.0の考え方が広がればいいんだろうけど、
そんなこと、世のグルメ気取りの主婦には無理な話。
自分の意見を発信して、美味しそうな店があったらチェックする。
電話線のようなやり取りから抜け出せていないし、抜け出せない。
せめて自称「グルメブロガー」達に
自覚とモラルを持って記事を書いて頂きたい、と思う。
自称「グルメブロガー」が気に障った。
店名で検索してるにも関わらず、ブログの方が先に引っかかることが多い。
ここ3年くらいの変化じゃないかな、と思う。
僕もブログでご飯屋やショッピング施設の批評をよく書いてるだけに、
あんまり批判するのもどうかな、とは思うんやけど、やってみる。
==
1. 写真撮り過ぎ。
そもそもグルメブロガーの意図がわからん。
ブログに載せるため、では料理を作ってくれた人に失礼だと思う。
とにかく食え。食ってから物を言え。
あと「金払ってるんやから写真ぐらいええやろ」というのもおかしい。
一言「写真撮っていいですか?」と聞くのが礼儀じゃないかね。
大抵の店は「いいですよ」。
ちょっとうるさい店だと「ごめんなさい、うちはお断りしてるんです」。
これは諦めるしかない。そういう方針なんやから従え。
「何に使うんですか?」と聞かれたら正直に「ブログに載せたい」って言う。
最近いろいろ問題があるらしく「ブログはダメ」っていう店も多いらしいが。
「記念に」って言ってコソッとブログに掲載、は論外。
その当たり前の承諾を得ないで写真を撮るのは良くない。
2. 基本的に「グルメブログ」の情報のほとんどが無意味。
ネットで情報収集する人たちが知りたいのは、
その店のオフィシャルサイトで明らかになっていない情報。
その情報を発信しないのならば、限られたスペースを使う価値がない。
(ネットの容量は無限だと勘違いしてるのだと思うが)
「とっても雰囲気が良くて美味しかったです。また来たい」
「味はあまり好みじゃないなぁ…楽しみにしてただけに残念」
この情報、本当にWeb上で公開する必要があるのか?
例えば、量は多いか少ないか、店の雰囲気や客層はどんな感じか、
サービス料金は支払うのか、店員の応対は良いか、etc…。
少なくとも、これぐらいは提供すべし。
3. 批判の根拠がはっきりしない。
「グルメブログ」を見てると、批判しかしてない人をよく見る。
その根拠が不明瞭なんだな、大体が。
味が良くないなら、どの料理の何がダメだったのか。
雰囲気が良くないなら、どういう点が気に食わなかったのか。
応対が良くないなら、どういうシチュエーションでそれが起こったのか。
しっかり書いて欲しい。
4. そのシチュエーションは独特ではないのですか?
僕が山神山人を不味いと言おうが、好きな人はたくさんいる。
麺哲を旨いと言おうが、もう行かない、という人もたくさんいる。
味が良くないというのは、人の好みによる。
ただ、雰囲気が良くない、店員の応対が良くないというのは、
シチュエーションによってかなり左右されるもんじゃないかなと思う。
今回レストランを探してて、あるブログに書いてあった事例。
「ホテルのレストランの話。
店に入ると、サラリーマン風の団体がワインを大量に飲んでいる。
話し声がうるさい。すごく不愉快だった。もうこの店には来ない。
こういう事態が起こったのは、レストランが値段を下げたからだ。
値段を下げなければお客が集まらないと考えるのは分かる。
でも、値段を下げることでこういった団体まで店に入れてしまい、
結果として上客を逃してしまう。悪循環だ。」
…という内容。
これって、話が飛躍し過ぎてる上、稀有なシチュエーションだと思う。
ホテルのレストランで酔っ払いの団体を見ることって、そんなに多いか?
さらに、酔っ払いを注意しなかったその日の従業員教育が問題であり、
値段を下げる下げないの問題はここでは関係ない。
そして何より「もうこの店には来ない」が幼稚な飛躍。
不満な点があれば、店側に伝えて改善させるのが客の務めでもある、
と僕は思う。
店側の意見を聞かないのはどうだろう。
「仕方ないでしょ、飲んでるんだから」と返答するか。
それとも「ごめんなさい、気分を害してるとは思いませんでした」か。
それを聞かずに「もう行かない!」は、幼稚だ。
他にもいくつか例を挙げてみる。
「ずっと気になってたカフェに行った。
ブログでも度々紹介されてて、すごくお洒落なお店。
でも、忙しい時間だからとは言え、注文を取りに来るまで10分。
ケーキと紅茶が出てくるまで20分。
お待たせしました、の一言だけ。気分が悪い。もう行かない」
→ 紅茶が出てくるまで20分は常識的に考えておかしい。
遅いなと思ったら「ちょっと遅くないですか?」の一言。
「店内はガラガラで、奥に一組しかいないのに、その隣の席に案内された。
隣の席とのスペースはちょっとしかない。
マニュアルにあるのかもしれないが、不愉快だ」
→ 予約席だとかの理由がなければおかしい。
席を移りたいなら「あちらの席に移っていいですか?」の一言。
「ブログに載せようと写真を撮ろうとしたらダメだと言われた。
タダで宣伝になるのに!感じ悪い」
→ 店に入ったら、その店のルールに従うのが大人。
タダで宣伝になろうがなるまいが、写真はお断り。
目の前で言えないから、ブログで批判ですか?
キモオタ乙、って2ちゃんねらーが言いたくなる気持ちがよーく分かる。
全部「目の前で言えよ」っていうことばかり。
店内が混雑してるのに「なによ、この店!もう帰るわ!プンプン!」
ってやられると周りの客にも店にもかなり迷惑やけど、
ちょっと店員呼び止めて注意するくらい、誰でもできる。
むしろ、やれ。
==
結局はブロガーのモラルの問題じゃないかと。
匿名で批判するのはかなり卑怯な手だと思う。
不利益を被るのは店側だけ。
美味しいならまた行けばいいし、ブログで褒めればいい。
不味かったなら、わざわざ書かなくてもいいじゃないか。
書くことで、他者に与えるデメリットを上回るメリットがあるならば、
どこが気に入らないかをはっきりさせて書こう。
そして、それが誰にでも起こりうることなのかどうかを。
一部のグルメブロガー達は、激しく勘違いをしていると思う。
「私がお勧めしたからこの店は流行ってる」とか
「私がこの店に客を呼び寄せてる」という考え。
ちょっとアクセス数の多いブログやサイトの管理者が陥りがちだと思う。
(そういえば「夏爐」でも似たような事件がありましたね)
ブロガーはジャーナリストではないし、ライターでもない。
Webとは、不特定多数の人に有益な情報を提供し、享受する場所。
自ら「グルメブログ」と称していて、Google検索で
バンバン引っかかってしまうようなとこなら尚更、
「有益な」情報を提供する責任があることを忘れてはいけない。
付け加えておくが、Web上にレストランの情報が増えることは、
個人的にはいい傾向だと思う。
オフィシャルの情報を鵜呑みにしてしまわずに済むからだ。
でも、僕が問題に思うのは現状が「不特定多数に有益」ではないことだ。
・相反する意見が同じ店舗について述べられている
・どちらも根拠が明らかでない
・情報が古過ぎる
・個人の主観のみで書かれている
これはWeb上では「ゴミ」以外の何でもないと思う。
検索結果に、期待していないものが引っかかる。ゴミだらけ。
訳のわからない「グルメブロガー」が異常発生したのは、
「口コミ」という井戸端会議の延長を取り上げ過ぎた企業と、
それを過信し過ぎた市民にも責任があるだろう。
でも、ここまで増えてしまったからにはどうしようもない。
もうちょっとWeb2.0の考え方が広がればいいんだろうけど、
そんなこと、世のグルメ気取りの主婦には無理な話。
自分の意見を発信して、美味しそうな店があったらチェックする。
電話線のようなやり取りから抜け出せていないし、抜け出せない。
せめて自称「グルメブロガー」達に
自覚とモラルを持って記事を書いて頂きたい、と思う。
by novaexp
| 2007-08-19 22:52